ご安心ください!これは吊りタイトルです。お宮参りのご祈祷で赤ちゃんの声なき思いを代弁したものです(私の空想です)。
私は副業でカメラマンをしております。人物撮影、特にお子さまを中心とした撮影を得意としています。最近、依頼が多いのはお宮参りご祈祷後の境内での記念撮影です。
しばしば、ご祈祷の直前に「誰が産着(祝着)を着て赤ちゃんを抱くのか?」という疑問が参加するご親族から投げかけられます。しきたり、習わし的には「赤ちゃんの父方の祖母が」となっていますが、基本的にはどなたでも問題はありません。
しかし、意外にもこのしきたりをご存じでない方が多く、また柔軟に捉えている方はほとんどいません。58歳の私と同世代、もしくはそれ以上の方々でも、このしきたりに精通している人は驚くほど少ないのです。
ある日の撮影後、宮司さんが私にこう語りかけてきました: 「こんな少子化の時代に、ただでさえ少ない赤ちゃん。祝い着を誰が着るかはさておき、参拝に来た人でかわるがわる抱っこすればいいのにと思うんだよね。私は自分の孫を抱いたときうれしかったもん。でもまさか、本殿の前でこっちからフランクに言うわけにもいかないわな」
お宮参りは、昔は生後間もなく亡くなる子も少なくなかったなかで、一定期間無事に生きてくれたことに感謝しお祝いするものです。令和の今は、この超少子化の時代に生まれてきてくれたこと、晩婚化、非婚化の時代だからこそ、孫を抱けるのは祖父母問わず嬉しいものです。
そのため、私はできるだけすべての親族に抱っこを促し、特にじぃじのデレっとしたショットをおさめるのが好きです。つい先日は、92歳のひいおじいちゃんにかわいいひ孫ちゃんを抱っこしてもらう撮影も行いました。
多くの親族に幸せそうな笑顔で抱っこされた記録は、お子さまが望まれて、愛されてみんなの中心にいてお祝いしてもらった証にほかなりません。10年後、20年後には、撮影料の何倍もの、いや価格では測れない価値をもたらすと確信しています。
これからもお宮参りの撮影を通じて、家族の幸せな瞬間を捉え続けていきたいと思います。
(担当:petit.lover兄)