晴れ 時々 雪
lapis
これまで長いこと関東で過ごしてきた人間にとって、12月から2月の冬というのは、
基本的に「晴れ」。ひらたすら「晴れ」。
朝起きるとベランダに布団を干し、毎日太陽の温もりを溜めこんだ布団の中に入って寝る。
そんな生活が当たり前でした。
ところが、兵庫県に居を移して、冬の認識が変わりました。
毎日のように雪が降る。晴れていると思ったのにいつのまにか雪が舞っている。
関東の感覚で言えば、晴れ⇒曇り⇒雨⇒雪の順で天気が変わる感覚なのに、
曇りと雨を吹っ飛ばして雪が降る。
「冬に雲なんてほとんど見ない。冬の間、いつも空は真っ青」と言うことを、
ここの人に言っても信じてもらえない。
「そんなわけあるか」と一笑にふされてしまう。
とは言え、毎日のように降る雪も、積もるかと言えば積もらない。
ただ、毎日のように舞うだけ。
考えようによっては、冬を楽しめる場所と言えなくもない。
兵庫県の最高峰は氷ノ山。
標高は1510m。
そんな兵庫の国は、ちょっと北よりの風が強く吹くと
簡単に雪や雪雲が南側に飛ばされてくる。
この週末、ようやく地元の山を歩く時間的、精神的ゆとりが生まれ
加西アルプスと地元で言われる低山を歩いてきました。
たった30分で尾根歩きが始まる。

陽射しの中を、雪がふわっと舞い始め、谷を駆け抜け、
斜面に沿って舞い上がってくる。
それはなんとも言えぬ、幻想的な光景です。
「山の楽しさは標高の高さだけじゃない」とは、年齢を経て得心してきたことですが
改めて山登りの楽しさを味わいました。
週末ハイク。30分で尾根歩き。
なかなかどうして、「晴れ 時々 雪」も悪くない。
(担当:TOY_BOX)