「ただしさ」よりも「熱量」を
lapis
夏休みが始まった初日に一昨年から縁を頂いている埼玉県の自治体の、縁をいただいている市議会議員さんの「在職25周年を祝う会」に参加させていただきました。
できる議員さんや、頭のいい議員さんはいろいろと知っていますが、「かっこいい」と思える議員さんを私はほかに知りません。
政治家とは、自分の信念に基づいて政策を進めていく人ではない。
社会は、主権者の一人ひとりが考え、行動を起こし、カタチ作られるもの。
まして多様化する現代社会で、正しい政策なんて存在しない。
だからこそ政治家は、その一人ひとりの話を聞き、さまざまな価値観の調整を図っていく必要がある。
27年間、毎朝欠かさず駅前に立って通りがかる人の話を聞き、
その話を元に考えさせられたこと、気付いたことを記事にして毎朝更新した配布物を配る。
その人の「仕事」に対する姿勢には、本当に頭が下がります。
彼の主張は「主権者教育」という文脈から見れば、私のドメインである「教育」にも関わってきます。
しかし、彼の話は場合によっては大人でも難しいのではないか? とさえ思えます。
「小中学生・高校生の主権者教育もとても大事だと思うのですが、話が難しくなりすぎないようするにはどうしたらいいですか?」
そんな疑問を投げかけて返ってきた言葉です。
人から人に伝えるということは、正しい理論を伝えることでも、優しく説明することでもない
本気で考え、本気で思っていることを語れば、その意味が分からなくても子どもはきちんと「考える」。
この人は何を言っているんだろう?と、子どもたちはちゃんと考える。
「考える」と言うことが大切なのであって、正しい答えを教えようとか伝えようとかしない。
それがいま教育には必要なのではないだろうか。
(担当:TOY_BOX)