文明と「火」 ~特別展「古代メキシコ ーマヤ、アステカ、テオティワカン」を観覧して~

lapis

古代メキシコ展

 

弊社の「koedo」事業でも企画記事として連載がはじめられている特別展「古代メキシコ」。

今回は、岡山県は日生市にあるBIZEN中南米美術館の森下矢須之館長がいらっしゃってガイドもしてくだるという企画があると聞き参加してきました。

 

展示を見ていて気づきはじめたのが、時代を下ってもなかなか「鉄」が出てこないことでした。

世界史的な知識で知っているのはマヤやアステカ、インカがスペインに滅ぼされたという程度の知識です。

展示物の最後に金の装飾物こそありましたが、それもごくわずか…。

 

鉄がなければ…大航海時代に、既に鉄砲をもって世界へ進出したスペインに対し、鉄の武器や防具がないどころか、石弓や石の槍で戦っていたということになります。

 

メソアメリカ古代文明に詳しい森下館長に尋ねると、マヤ文明やアステカ文明では800度を超える火をつくれなかったとのこと。

800度を超える火が作れないので陶器も、もちろん磁器も存在しないのだとか。

 

どの文明でも必ず「火」を司る神がいるわけですが…実際に火をどこまで扱えるようになるかで文化の発展、技術進化が分かれていきそうだなと思いました。

 

日本の文化は、早い時期から「火」をかなり高度に使いこなした文化なのだと特別展「古代メキシコ」を通して感じました。

 

【参考】

【古代メキシコ×STEAM教育】シリーズ

(担当:TOY BOX)

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